仲間ってなんだろう
「……は?」
正樹の椅子に座り、目を見開いた沙羅を見て仁は声をあげて笑った。
「だーかーら!推薦しといたから!俺のお友達に。」
「……………」
正樹は何も言わずに冷蔵庫を開け、中にあったジュースを取り出した。
今は6月で、狭くて窓が1つしかない部屋は蒸し暑かった。
「俺の友達にプロデューサーがいてよ?
監督もやってるんだけど今度ドラマを作る企画が持ち上がったらしくて何か案ないかって言ってきたもんだからさぁ。」
「……だから、あたしを推薦したの?」
仁は満面の笑みで頷いた。
「沙羅と、あとはStarlightの2人をな。」
「………は?」
「………要するにね。」
正樹は3つのコップを机に置くと、1つため息をついて予備の椅子を引っ張ってきて座った。
「先輩はそのプロデューサーの人に、Starlightのこれまでをドラマにしたらどうかって提案したんだよ。」
「そう言うこと!!
もちろんドラマだから結果はハッピーエンド!
お前達3人は5年の月日を経てまた1つになる、と。」
「いやいやいやいや。」
それを聞いて紗羅はぶんぶん首を横に振った。