仲間ってなんだろう
MinaとHarukiと共演するなんて冗談じゃない。
それにStarlightの今までを再現するなんて、何が何でも受け入れられなかった。
「あ、あたしは辞めた側だし、そう言うのは2人に失礼じゃないかなって思うんだけど…」
「なーに言ってんだよ!
お前はあの2人に何も気遅れすることはないんだ。
堂々としてればいいんだよ。」
「…先輩、これには僕もちょっと反対かな。」
正樹はじっと仁を見て言った。
「沙羅には辛すぎるよ。」
「お前は沙羅の父親か。
沙羅ももう22歳で、それなりに成功もしてる。
ただひたすら上を目指すのはもう十分だ。
後は自分のこれからをちゃんと考えるべきなんだよ。」
仁は正樹が用意してくれたコップを手に取って言った。
「……お前はずっとあの2人に怯えてる。」
仁の言葉に沙羅の動きが止まった。
「仕事場でもあの2人と会ったら小さくなってるんじゃないか?
お前はあの2人に負けるようなやつじゃないんだ。」
それは正樹にも反論させないほど、説得力のある言葉だった。
「これは、チャンスなんだ。2人と仲を直して来い。」
仁はずっと真面目な表情をしていたが、突然ニッと笑って沙羅を見た。
「何があっても、俺達はお前の味方なんだからな!忘れるなよ!」
それを聞いて正樹も大きく頷いてみせた。
「そんなぁ……」