いつでも傍にいるから。
「今日は転校性を紹介する」
先生のその言葉に、私達は少し心臓を高鳴らせる。
転校性というのは、いつでも期待させてくれる特別なキーワードだ。
少女漫画に興味がある私的には、少し転校生とのラブストーリーを期待してしまうが、今は智也君がいるのでそういうことは妄想しない。
「入れ」
『ガラッ』
スライド式の扉が開き、入ってきた転校生は男子だった。
メガネをしていて、日光に反射しているせいで目が見えない。
だけど、顔のラインはとても綺麗だった。
「綾崎隼です。よろしくお願いします」
教壇に立ってお辞儀をすると、彼のサラサラしている髪の毛が顔にかかる。
雰囲気からしてイケメンだった…。
(隼……)
……しかし、その名前は私にとって、とても印象深いものだった。