Christmas Rose
シド達は、レオの家に一旦戻った。
「大丈夫か、アリス。」
アリスの顔を覗き込むシド。
アリスは瞳に涙を浮かべると、シドの胸に顔を埋めた。
レオはアリスのそんな姿を見て驚いた。
「…ごめん。もう、大丈夫…」
暫くして、アリスは涙を拭った。
「…全然知らなかった。。姉上があんな風に想っていたなんて…私が姉上を苦しめていたんだ……」
私はこれから、どうしたらいいんだ…
コンコン
すると、扉がノックされた。
レオが開けると、そこにはアランが立っていた。
「…アラン様!?」
部屋に入ると、アランはアリスとシドに深々と頭を下げた。
「…私が力不足な故、こんな事態を招いてしまい……」
「貴方のせいではありません。全ては私が…知らず知らずの間に、姉上に辛い想いを…」
すると、シドが立ち上がった。
「…お互い傷の舐め合いをしている場合じゃないぞ。今はこれからどうするのかを考える時だ。」
「はい…それでシド様にお願いがございます。」
アランは真剣な瞳でシドを見つめた。