Christmas Rose
シドは剣をレイドに突き付けた。
「そこまでです。」
二人を止めに入ったのはマグだった。
レイドは腕を下ろすと剣を置き頭を下げてその場を立ち去った。
「・・・真剣で手合わせとは、感心致しません。」
レイドが置いていった剣を拾い上げるとマグは瞳を細めた。
「・・あいつが言い出したんだ。」
シドは剣をマグへ渡した。
「マグ、ゼノと共に王妃とレイドが今までどこで暮らしていたか探りを入れろ。」
「…先日、王様からは調べる必要はないと言われました。」
王は居場所を突き止めようとしない…
シドは腕を組んだ。
「俺からの命令だ。父上に気付かれぬように動くんだ。」