Christmas Rose
その夜、部屋の窓辺でアリスはマグから借りた本を読んでいた。
キリのいいところまで読み終えると本を閉じた。
そして、ふとリエルの事が頭に浮かんだ。
リエルの部屋はここから少し離れており、夜会や音楽会でもない限り顔を合わせる事は殆どない。
初めてギルティへ嫁いで来た時、とても不安だった事を思い返すと、リエルは大丈夫かとつい気になってしまう。
「ハァ…」
そんな事を考えているとつい大きな溜息が漏れてしまった。
「どうかしたのか?」
突然背後から声が聞こえた。
振り返ると、シドが部屋へ入ってきた。
「シド。今日は早かったね。」
シドはアリスに近づくと、そのまま自分の方へ引き寄せた。
すっぽりとシドの胸におさまった。
「・・シド?」
「悪い。少しだけ、このまま。」
少し掠れた声で呟き、アリスを抱きしめた。
アリスもシドの背中に腕を回した。
不思議…
シドの事、こんな風に愛おしく想う日が訪れるなんて…
キリのいいところまで読み終えると本を閉じた。
そして、ふとリエルの事が頭に浮かんだ。
リエルの部屋はここから少し離れており、夜会や音楽会でもない限り顔を合わせる事は殆どない。
初めてギルティへ嫁いで来た時、とても不安だった事を思い返すと、リエルは大丈夫かとつい気になってしまう。
「ハァ…」
そんな事を考えているとつい大きな溜息が漏れてしまった。
「どうかしたのか?」
突然背後から声が聞こえた。
振り返ると、シドが部屋へ入ってきた。
「シド。今日は早かったね。」
シドはアリスに近づくと、そのまま自分の方へ引き寄せた。
すっぽりとシドの胸におさまった。
「・・シド?」
「悪い。少しだけ、このまま。」
少し掠れた声で呟き、アリスを抱きしめた。
アリスもシドの背中に腕を回した。
不思議…
シドの事、こんな風に愛おしく想う日が訪れるなんて…