Christmas Rose
その夜、眠るリエルの側にレイドがずっと寄り添っていた。
彼女のか細い手をぎゅっと握りしめた。
「…っ、」
すると、リエルがゆっくりと目を開けた。
「…ごめん、、起こしてしまった??」
「…っ、っ」
するとリエルは突然泣き始めた。
「…ごめんなさい。。私ずっと、、この国の人達を騙していました。。」
手で顔を覆い消えそうな声で言った。
「…君は悪くないよ。それに安心するんだ。キース様は何も咎められない。」
「…そんなっ、私の事は罰して下さい。だって、シド様の事を・・・」
勢いよく起き上がる彼女にレイドは優しく微笑んだ。
「…僕の側に居て欲しい。」
その言葉に、リエルの瞳から大粒の涙が零れた。
「…私でいいのでしょうか。私で…」
レイドはそっと彼女を抱きしめた。
「貴方がいいのです。」