Christmas Rose

夜会が終わると、王の部屋に皆が集まった。


「…陛下!どういう事ですか?私に何の相談も無しに勝手に…!」

「国の時期王を決めるのは私だ。」


きっぱりと言った王に、エレーナは一瞬引けをとった。


「話した通り戴冠式は一月後だ。シド、この国をお前に任せたぞ。」


「分かりました、父上。」


バンっ!!

するとエレーナが机を叩きつけた。


「こんなのは不当よ!レイドにも王位継承権はあるのに、何故一番初めに生まれただけで時期国王になれるなんて…」


「もう辞めろよ母上!!」


エレーナの言葉を遮るように叫んだのはレイドだった。

「…つい最近まで王家の人間という事を知らなかった俺に国王が務まる訳ない。母上は俺を国王にしたいんじゃない。兄上に幼稚な嫌がらせをしてるだけだ!もうこれ以上、母上の我儘に俺を巻き込むのは辞めてくれ!」


レイドの言葉に、エレーナはその場を立ち去った。




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