Christmas Rose

「……んっ、」

カチャカチャと食器の音が聴こえて目を覚ました。

どうやら昨夜はソファーで眠ってしまったようだ。


起き上がると、メイド達が昨夜の宴の後片付けをしていた。

アリスはバスルームへ向かい、湯船に浸かった。

昨日は少し羽目を外してしまったようだ。

でも、あんなに楽しかったのはいつぶりだろう。いや、もしかしたら生まれて初めてかもしれない。


着替えを済ませて、部屋で軽食を取った。


コンコン

すると、マグが郵便を持って入ってきた。

お祝いの電報が山のように届いていた。


「おはようございます、アリス様。」


「もうこんにちはの時間よね。ごめんなさい、少し寝すぎてしまったわ。」


「いいえ、今日は特に予定は入っていないのでもう少しお休み下さい。」


そう言ってマグが出て行くと、アリスは はぁっとため息をついた。
< 182 / 190 >

この作品をシェア

pagetop