Christmas Rose


「わぁ…」

アリスの部屋に案内された。

一人には十分すぎる広さだ。


家具もとても豪華で美しいものばかり。

部屋の奥には小さな扉があった。

開けてみると、一回り小さい部屋があり、中を覗いてみるとベッドとソファーがあった。

「…アリス様、少しお休みください。」

アリスと共にギルティに来てくれた教育係のエドが言った。


「…エド、

国王陛下への挨拶、私はちゃんと出来ていたか?」


「出来ていましたか?でございますアリス様。」


相変わらず、女性らしい話し方は苦手だった。


「出来ておりました。ご心配には及びません。」

エドの言葉にアリスはほっとした。

それにしても…

部屋にある大きな鏡を見た。

こんなに胸が開いていて、大きく膨らんだドレス、自分の国では考えられない。

それに紹介された夫人たちもみんな派手に着飾りとても華やかだった。


窓の外を見ると、広い庭園の向こうに広がる大きな街が見える。


「エド、シド王子はいつ戻るのかな。」


「はぁ、恐らく明日には。。」


自分の夫になる人の顔くらい早く見たいものだ。

結婚式まで5日。



この国で、自分はやっていけるのかな…
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