Christmas Rose

「どうしてあなたがここに…」

「俺の名前はシド。この国の王子だ。」


シド…

王子…?


この人が、シド王子?!


シドはアリスの反応を見てふっと笑った。


「驚いたか?」


「あ、当たり前でしょ!! 」

シドは噴水に腰掛けた。

この間とは違い、立派な軍服を着て腰には立派な剣が。。


「こんな夜更けにどうしてこんな所へ?」

アリスは訳がわからないこの状況を頭の中で必死に整理した。

「あなたのせいでしょ!!いつまで経っても現れないし、私は外に出る事は出来ないし!!」

とにかく四日間の溜まっていた鬱憤をシドにぶつけた。

シドは可笑しそうに笑った。


笑い事じゃないわよ!!


「…待って。あなたこの間会った時に私が婚約者だって事知っていたわね?」

思い返せば、あの時に名乗ったのは私だけだった。


「ああ知っていた。まさかあんな所で出逢うとは思っていなかったよ。」

「知ってたなら言ってよ!!」

何も知らずにペラペラと自分の話をしてしまったじゃない…


「君の本心を知りたかったんだ。」


私の本心…?


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