Christmas Rose
本を閉じると、部屋の明かりを消しベッドへ入った。
キングサイズの大きなベッド。
その端でアリスは毎晩一人で眠りにつく。
ここへ来てから、一週間。。
まだまだここでの生活には慣れないことばかりだ。
毎朝起こされることも、ドレスを着替えさせて貰うことも未だに慣れない。
叔母やシドの従姉妹達から誘われるお茶会やサロンも苦手だ。
何より、ここではアリスがやらなければならない事が何もないという事が1番の苦痛だった。
今までは立派な国王になる。それを目標にひたすら突っ走ってきた。
しかし、今は何の目標もなくただ毎日を過ごしている。
王太子妃とは、名ばかりのただの飾り物。
こんな調子でやっていけるのか、アリスはとても不安だった。