Christmas Rose

その夜、湯浴みを終えいつも通りのベッドに入った。


ーー

コンコン


深夜、ドアのノックの音で目が覚めた。

アリスは起き上がりガウンを羽織った。

扉を開けるとマグが立っている。


「アリス様、今シド様はお部屋を出ました。」

アリスはコクンと頷くと、マグと共に部屋を出た。


「こっちです!」

マグに着いて暗い場内を走った。


すると、城の外に一台の馬車とその前にはシドと見たことがない年配の女の人が立っていた。



アリスとマグは隠れてシドを見た。


「…なにも、こんな時間に出立しなくても。」

シドが女性に話しかけた。


「いいえ。人知れず、ひっそりと城を後にしたいのです。」



あの女性は…?







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