Christmas Rose
シドがギルティの騎士団員をアステルへ派遣してから数日。
アステルへ着いたという報告は届いたが、それ以降なんの音沙汰もなかった。
アリスは不安な日々が続い着いたが、レオから連絡が入る事もなかった。
そんなある日。
「…アリス!」
夕食が済みアリスが部屋でくつろいでいると、バタバタと騒がしい音を立てシドが部屋に入って来た。
「シド?何かあったの…?!」
「アリス!旅行だ、旅行に行くぞ!!」
は、はい…?
突然そんな事をいうシドにアリスは思わずポカンとしてしまった。
「やっと一週間の休みが貰えたんだ!離宮に行こう。アリスに見せたいものがあるんだ!」
離宮…?そんな所があったんだ…
「でも、公務はいいの?」
ルイがいなくなり、その埋め合わせでシドの公務が忙しくなったとマグが言っていた。
「…大丈夫だ。そもそも俺たちは婚儀をあげたのに新婚旅行へ行っていない。明日だ!明日の朝から出発しよう!」