彼はお医者様
「やっぱり、美鈴はバカだよ。大バカだよ。」
『なっ……バカじゃないもん!』
必死にバカだということを、否定した。
「俺のお嫁さんは、俺が決める。それぐらいの権利、俺にだってあるはずだ。
俺のお嫁さんになる資格とか、許されないとか。
そんなの別にどうでもいいよ。」
環………………
彼は話を続けた。
「それに、俺はそばに美鈴がいるだけで生きていけるんだよ。
だから、美鈴は何にも気にしなくていいよ。
気にせず、俺に守られてればいいんだよ。」
彼の言葉は、私の胸の奥まで響いた。