年下わんこに要注意
そもそも彼はどうしてそんなにモテるのに、わざわざ私を選んで構っているのだろうか。
社員の可愛い子達をペロリといただいて楽しくウハウハした方がよっぽど楽しそうなのに。
聞きたいのに聞けないまま、また週末が来る。
***
いつも通り腰が立たなくなった私を彼はくるりとうつ伏せにさせた後、腰をぐいっと持ち上げた。
「……はる…くん、どこ…?」
腰を掴む手に自分の手を重ねるが、彼の姿が見えない事が私を不安にさせる。
ただでさえ夜の彼は少し怖い。
いつもの優しい彼ではなく私に酷く容赦ないから。
練習台にさせているつもりはない。
でもしていることは結局そういう事になるのかもしれない。
「…結菜、俺はここにいるから、」
たまに彼は、私を"ゆいちゃん"ではなく"結菜"と呼ぶ。
後ろからされる事には慣れてない。
彼が見えない事が私を不安にさせる。
「…ゆいちゃん、まだへばるのは早いよ。せっかく動きやすい体勢にしてあげたのに。」
「…難しい……よ、はるくんの、好きにして……」
「何のために練習してるの?俺の好きにしたら意味無い。ほら、早く。」
やっぱり今日も容赦ない。
どうにか自分も動きながら声を抑える。
恥ずかしい。
自分で良い所に彼を擦りつけてしまう事も。
すぐに気持ちよくなってしまう自分の体も。
「…はる…く……私、も………」
「…駄目だよ。まだ。ちゃんと俺を見て。今ゆいちゃんと繋がってるのは誰か。」
彼はそう言いながらも、私の腰を掴む手に少し力を入れると、ぐっと奥を擦ってきた。
言ってる事とやってる事違う……
抗議したくても、まともに話せるような状態じゃない。
「俺の事もちゃんと気持ちよくしてくれないと。」
「……あ…ぁ…………っ」
酷い、酷い…。
私ばっかり良くなって、彼はきっと満足出来てないんだろう。
じゃあどうして私にこだわるのか。
「……ごめん…なさい、も……むり…」
そのまま私は今日何度目かも分からない絶頂に達してぐったりとベッドに体を預けた。