年下わんこに要注意
彼女と挨拶を交わしたり、仕事上で会話するようになると、妖精達をより近くで見る機会が増えた。
妖精達の言葉に聞き耳を立てる。
どうやら彼らは付喪神と呼ばれる存在のようだった。
彼らはどうやら彼女の暖かい波動の霊力に集まっているようだ。
"今日もここ暖かい!"
"ここにいると元気になるんだよ"
"ほんとだ!"
と口々に言っていた。
よく見ると、それぞれが実物の物に羽を生やしたような姿をしてる事が分かった。
それは会社に飾ってある美術品や、骨董品であっり、見たことの無い物も混じっている。
彼女自身の持ち物ではないのにこんなに気に入られているのか。
不思議な人間もいるものだ。
彼女は守護霊も不思議な存在だった。
大抵の人間の守護霊は何となくどんよりしていて暗い。
だが、彼女の守護霊は付喪神と同じく暖かく柔らかい存在だった。