年下わんこに要注意
今日は和食で、昨日の夜炊いておいたご飯と、豆腐とわかめが入ったお味噌汁、鮭、卵焼き、だった。
平日の朝、自分1人だと朝食なんてヨーグルトとコーヒーだけなんてざらだ。
だが休日に彼の作るご飯を一緒に食べる事に慣れてしまってからは週末の食事を楽しみにしていた。
彼の作る料理はシンプルで美味しい。
でも、彼のご飯がないと元気になれない自分にはもう戻ってはいけないのだ。
彼は私の隣に座ってテレビを見て笑いながらもぐもぐしている。
いつも通りスウェット姿で寝癖がついたまま、髭もそのまま。
そんな姿も相変わらずイケメンだ。
"美人は三日で飽きる"なんて大嘘だとイケメンに弱い私は痛感している。
むしろ彼の事を知る度にもっと好きになっていくのを止められなかった。
"ゆいちゃん"と呼ばれて、たくさん"可愛い"と言ってくれたのは彼が初めてだった事もあると思うが、彼と親密になる前の自分になんてとてもじゃないが戻れる気がしない。
それでもまだ若い彼を縛るような事はしたくなかった。
自分の気持ちに蓋をして、「楽しい思い出をありがとう」と思えるようになるまでは私は誰とも結婚出来ないかもしれないけど…
「……あの、高木さん、私ここに来るのは今日を最後にしようと思います。」