年下わんこに要注意
そしてどうしてこんな事になったかと言うと、単純に最寄り駅が近かった為、同じ方向のメンツで一緒に帰ることになったことが始まりだった。
たまたま最後の2人になった。
その時彼に誘われたのだ。
「俺の家に来ませんか?結菜さんの事、もっと教えてください。」
可愛いイケメンのお願いに、断る理由は思い浮かばなかった。
酔っていて頭が働かなかったとも言えるが。
返事に困っていると、
「俺が結菜さんと一緒にいたいです。それとも年下は興味ないですか?」
下の名前で呼ばれている事にも何とも感じないくらいには酔っていたのだ。
私の判断力など幼稚園児くらいだったことは言うまでもない。
ここまで言われては据え膳食わぬは男の恥、いや、女の恥。
どうせ帰っても1人。
彼氏なんて存在はここ数年いない。
遊ばれていたとしても、カマトトぶる程経験が無い訳でもない。
対して自慢するほどの経験もないが。
もし彼が年上女性の手練手管を期待していたとしたら期待には添えないかもしれない…
これは頑張らなければいけないのは私…?
なんて謎の使命感まで沸いてきたところで彼の家へ着いた。