way of life
「心配、・・・していないと思ってるんですか!我々のせいで、プリンセスは浚われたんですよ!これが憤らずしてどうしますか!」
「っ」
「だからと言って、取り乱して冷静さを欠いてしまえば、私たちは、プリンセスを救い出せる手立てすら失ってしまうかもしれないんです!冷静になりなさい!あなたは、プリンセスの専属騎士になりたいのでしょう!?」
ギリギリと拳を握りしめた手。
唇を固く噛みしめギュッと目を瞑った。
「うあああああ!!!」
クロウを突き飛ばし、自分の頭を壁に強く叩きつけた。
額から流れる血も厭わず何度も何度も強くうち付ける。
痛ましいその様子をクロウは眉を寄せ見つめた。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・・」
息をあげ大きく肩で呼吸をする。
目を閉じ深く瞑想するとカッと目を見開いた。
「悪い。冷静になる」
頭を下げたシドの表情は、ようやく騎士らしくなっていた。