way of life
「国とか、裏切りとか、俺には関係ない」
「お前!」
「今、俺が優先すべきなのは、あいつの命だ!ウジウジしてる暇なんてねぇんだよ!」
シドのその言葉に、クロウはぐ、と唇を噛み顔をあげた。
「プリンセスを、助けに行きましょう。必ず、無事に」
「当たり前だ!」
「おそらく、遠くまでは行っていないはずです。状況は把握しておきたいはずですから」
「この近辺に、匿えそうな場所を探します」
「頼みます。おそらく、王族の手のかかっている建物でしょう。その方が勝手が聞きますから」
一刻も早く。
どうか、無事でいてと。
「私は、ミラン国王へ文書を送る準備を。シドは廊下を見張っていてください」
「はっ」
「ああ」