way of life


「あの、私に何かできることはありますか?」

「え?」



ミオが梨乃に詰め寄り尋ねた。





「私たち、プリンセスのためになんでもします。プリンセスが不自由ないようにどんなことでも!」

「ミオのいうとおりです。私たちは、プリンセスの味方です。いついかなる時も。私たちは、プリンセスのためにいるのですから」

「どうしたら、笑えますか?どうしたら、受け入れてもらえますか?何か、できることはありますか?」




真っ直ぐすぎる二人の言葉。
それは、仕事だから?
それとも・・・。


梨乃は真っ直ぐすぎるその言葉を受け取り唇を噛んだ。




「梨乃と・・・呼んでほしいです」

「え?」

「プリンセスって呼び方は、あまり嬉しく・・・ないから」




手をぎゅっと握りしめそう告げた。
クロウには、拒まれたその願いを。

なぜか、二人にならできる気がした。





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