way of life


「はいっ!プリンセス・・・あ!えと、梨乃さま!」

「そういう事でしたら。梨乃さま」




2人は、にっこりとほほ笑んでそう言った。
梨乃は、顔をあげ2人を真っ直ぐに見つめる。

少しだけ、世界が明るく見えた気がした。




「・・・はい」




暗闇だった世界に、小さな一筋の光が見えた。
それはそれは小さな光だったけど。



それでも、この世界で見つけた光。




「二人の名前を、もう一度ちゃんと聞いてもいい?」

「はい!私は、ミオと申します。15歳なのです」

「私は、セレナと申します。歳は・・・29歳です」





味方だと言ってくれた二人。
同姓の二人に、少しだけ心を開いてみようと思えた。


小さな一歩。




踏み出した気分。





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