way of life
それからは、婚約披露パーティーに向けての準備が進められ、梨乃にとっても忙しい日々となった。
パーティーはエスターンで行われることになっており、いつになく城内はバタバタと忙しない日々が続いた。
そして、あっという間にパーティー当日。
梨乃は煌びやかなドレスに身を包み、その時を待っていた。
「梨乃さま」
そこにやってきたレノンは、梨乃のドレスと合わせこの日のために作られた衣装を身に纏い、凛々しく微笑みを浮かべた。
「レノンさま」
「もう少しですね。大丈夫ですか?」
「はい。少し、緊張していますが」
「僕も同じです」
にっこりと微笑むレノンを見て梨乃は少しだけホッと肩を落とす。
レノンが差し出した手に手を乗せエスコートされながら会場に向かった。