way of life
「ユリネ・・・」
「私、もう帰ろうと思うの。だから最後に挨拶をと思って」
「・・・そう」
どうしてそんな風に平然としていられるのか。
強い意志を込めた視線を真っ直ぐに梨乃に向けるユリネ。
「・・・ユリネ。ねぇ、どうして?どうしてあんなこと・・・」
「あんなことって?」
「私に毒・・・っ!私たち、友だちだったじゃない!?それなのに!この世界では敵国同士だから?だから、争わなくちゃいけないの?私たちまで、そんな・・・」
聞きたかった。
本心を。
嘘じゃないかって。
仕方なくしたんじゃないかって。
都合のいいように考えたかった。
「あんたの事、友だちだなんて思った事、一度もない」
それなのに―――。
「私はね、あんたを見張るためにあの世界に行ったのよ。そのために、あんたに近づいてあんたと友だちになった“フリ”をしたの!」