way of life
「こちらへ」
クロウに促され、梨乃は隅に立つ。
中では活気のある声が響き、あちこちで剣が交わる音が響いていた。
「すごい・・・」
初めて見る訓練の様子に息をのむ。
騎士たちは皆真剣な眼差しで、剣を交えている。
「皆、この国や王族の皆様をお守りするためにこうして日々鍛錬を続けています」
キラキラと、汗がきらめく。
誰もが皆本気の目をしている。
恐れも何も感じられない。
ただ前を見て。
ただまっすぐ迷いなく。
「・・・眩しい」
まるで自分がとても小さな人間のよう。
プリンセスから逃げている自分。
そんな梨乃にとって、彼らはとても眩しく見えた。