way of life
「じゃ、じゃあ、私のお願いを聞いてくれるの?」
ぱああっと表情を明るくさせた梨乃に、クロウははーと長い息を吐く。
「言ったはずです。プリンセスの側につけるのはそれほどの実力と、信頼がないと任せられません」
「え・・・」
「これからの、彼の努力次第、といったところです。ですから、しばらくはロイがプリンセスの専属騎士として今まで通りつきます」
「そうなんだ・・・」
シドがいい。
その気持ちは今でも変わらない。
どうしてそう思うのか、自分でも不思議だった。
なにに惹かれているのか。
今でも、わからない。
「ロイはもともと王さまに付いているんです。いつまでもプリンセスについていてもらうわけにはいきません。・・・シド、意味は解ってますね?」
「・・・言われなくても」
「え?」
クロウは、まっすぐシドを見つめ尋ねる。
その瞳を受け止め、クロウを見つめ返すと力強い口調でそう言った。