way of life
「はっ・・・!!」
はじかれるように目を覚ました。
汗が頬を伝い、肩で息をする。
夢を見た。
どんな夢だったろうか。
思い出せないけれど、なんだかとても切ない夢だった。
「もう、朝・・・」
いつの間に眠っていたんだろうか。
梨乃は片手で頭を抑え呼吸を整える。
もぞもぞとベッドから起きだし、支度を整える。
頭がスッキリしない。
ぼんやりと、霧がかかったよう。
「あっ、いけない!」
時計を見て慌てて部屋を飛び出した。
バタバタと階段を下りリビングに向かう。
「おはよう、お母さん!遅刻しそうだから朝ご飯食べずに行くね」
リビングを覗いてそう言うとキッチンにいた母が振り向いた。