年下、恋愛対象外!








昔も、同じこの道だった。





桜吹雪が激しくて、住宅街を抜け、近くにある道路まで届くような日だったな。



『にゃあぁ……』



路地裏で弱った猫の声が聞こえて、覗いて見たら、男の子がいた。



猫にパンくずを与えて、嬉しそうに笑ってて。



『美味しいか?……うん、良かったな』



すごく愛おしそうに見つめてたんだ。



微笑ましくなって、あたしもしばらくそこにいた。



そしたらいきなり猫がこっちへ駆け出して。






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