年下、恋愛対象外!
「可愛いなぁ、もう。年上のくせに。
そーやっていつも……俺を惑わしといてさ」
突然、愚痴るかのように翔が耳元で低く言い放つ。
「桜子ばっかずるい……。気づいてないんだもん。
視線ひとつ、言葉ひとつで、こんなにも俺は好きだって思うのに」
不意にあたしから体を離すと、じっと見つめられた。
その真っ直ぐな瞳を直視できない。
「まだ中2の俺だけどさ……もう中2なんだよ。
────好き、桜子」