強気な彼から逃げられません
そして、結局は。
「私、なるべく一生懸命にはならないようにします。 飽きられないように、ゆっくりと気持ちを盛り上げるように努力します。
だから……とりあえず、一緒にいさせて下さい」
そんな私の小さな囁きに、不本意な思いもあったに違いないのに。
「了解。ゆっくり、いこう」
怜さんのそんな言葉が返ってきた。
そして、おぼつかない感情と、失敗は繰り返してはいけないという緊張感と共に、 私にはもったいないほどの素敵な……恋人候補ができた。
未来はどうなるのかわからないまま、怜さんと私の切ない恋愛時間が始まった。