『あいしとうよ』『ごめんね』


ある日しんやが埼玉に出て行ったのとか色々としんやのお父さんがしんやに説教するらしく「夜話せないかも」って言われた。私は派遣先から帰ってくるために2時間以上電車にならないとダメだったから大丈夫だよって言った。


「変わりにゆうちゃんが会話してくれるけん、ゆうちゃんと話してまってて」


急に言われてゆうちゃんはえ?と間抜けな声を出していた。でもよかよって言ってくれた。ゆうちゃんは優しいから友達のお願いを断れなかったんだろうな。そう思った。


初めての2人きりの会話。今まで何回も話して来てたけど緊張していた。何を話そう。私たちの共通の人の会話をした。しんやはなんで今頃怒られているのかとか、なんで埼玉に急に出てきたの?とか、話題が尽きないように頑張って話題を探した。だけど後半は話題を探す必要はなかった。普通にお互い色んな事言って笑いあったりしていた。


電車から降りて自転車にのってアパートに向かってる最中にしんやからラインがきた。「終わったよー」


私はまだゆうちゃんと2人きりで話していたかった。

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