『あいしとうよ』『ごめんね』
そのまま車は走りだした。
遅刻するなんてマジありえない。最低。って初めから喧嘩腰で言った。いや、ごめんって、まじゴメンって。言い訳もしながらの平謝り。どこまで神経逆撫でれば気が済むの?私は不貞腐れていた。
「どっか行きたいとことかある?」
こいつバカだろ。初めて来た土地だしもう22時も回ってるし、どこやってるかもわかんないってそこまで頭まわらないのかな?って呆れた。
「夜景みたい?」
いや、私は寝たいです。でも折角誘ってくれたし、みたいって言っておこう。
車は段々山を登っていった。え?山に捨てられるの?もしかして山で性的暴行被害に会うの?って最悪の事を思っていた。
でもゆういちは夜景を素直に見せたかっただけだった。
いい所なのかな?って思ったけど星はそんな見えないし、夜景遠いし、どこが綺麗なの?ちんけな山じゃんって思った。青森の方が綺麗だなって。
だからそんな堪能しないですぐに車に戻った。寝たいんだもん。
盛る気なんて皆無だった。でもゆういちはなんかわかんないけど盛ってきた。滑稽だなって思った。
私達の初めてのキスは車の中だった。
何回拒否しても怯む気配が無かったからした。タバコの匂い。具合悪って思った。
知り合い来たっていって急に山から降りた。やっと寝れる!それしか頭になかった。