貴方が好き!
コロッセオの中に入るには、
俺達10人の後ろにある魔法陣に乗ればいい。

俺が魔法陣に乗ることに、誰も文句は言わない。
これは、俺達の間で最初に決めたことだから。

魔法陣に乗ると、一瞬目の前が真っ白になり、
気が付くと、コロッセオの中心部にいた。

相手の方は、まだ決めかねているのか、出てこない。


少し待つと、1人の少年が出てきた。
少年と言っても16、7のようなので、
もうそろそろ少年という時期は終わるだろう。

少年は、黒髪黒目でどこから見ても日本人顔だ。


……そういえば、あいつも2年経ったらこれくらいの年齢のはずだ。


もしかしたら、いるかもしれない。
そう思うと、自然と口角が上がり、楽しくなって来る。


相手の方は真剣な表情でこちらを見てくるが、
少ししたら恐怖で歪められるだろう。

しかも、残念なことに
期待がどんどんと大きくなっている今、


俺は手加減が出来ないかもしれない。


少年、虐め倒すから、覚悟してくれ。


恨むなら、あいつと同じく年頃の自分を恨むがいい。
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