④オオカミさんのプロポーズ エリート課長の専決事項
大神はにっと笑った。
「な~んてウソウソ。
お前が……俺を恐がってるのは知ってるよ」
燈子の両腕から手を離すと、彼女はふっと脱力した。
「ホラ!」
大神は燈子の浴衣の襟と裾を直し、ついでにバンバンと埃を払った。
「若い女の子があんまりサービスするな。見てないようで、実は皆見てるんだそ?」
「あ…」
大神は一歩後ろへ引くと、柔らかな癖毛をそっと撫でた。
「悪かったな、怒ってばかりで。
次の上司は______
優しい奴だといいのにな」
「大神さ…」
大神は何か言いたげな燈子に背を向けると、逃げるようにその場を去った。
…あーあ、なんて間の悪い。タラシ失格だな。
ここに来てやっと
彼女の気持ち
分かっちゃったかも知んないーー
「な~んてウソウソ。
お前が……俺を恐がってるのは知ってるよ」
燈子の両腕から手を離すと、彼女はふっと脱力した。
「ホラ!」
大神は燈子の浴衣の襟と裾を直し、ついでにバンバンと埃を払った。
「若い女の子があんまりサービスするな。見てないようで、実は皆見てるんだそ?」
「あ…」
大神は一歩後ろへ引くと、柔らかな癖毛をそっと撫でた。
「悪かったな、怒ってばかりで。
次の上司は______
優しい奴だといいのにな」
「大神さ…」
大神は何か言いたげな燈子に背を向けると、逃げるようにその場を去った。
…あーあ、なんて間の悪い。タラシ失格だな。
ここに来てやっと
彼女の気持ち
分かっちゃったかも知んないーー