④オオカミさんのプロポーズ エリート課長の専決事項
第1話 小さな幸せ
イヤだ…
そんなの……イヤだよ。
俺には心に決めたヒトが…
「う、う、うわああぁ…!!」
ジリリリリリ…
自分の絶叫に驚き、ガバッと起き上がったと同時に目覚まし時計が鳴り響いた。
午前5時。
大神秋人の朝は早い。
30歳になったのを機に始めたランニング。
そのため、彼は近頃、いつもこの時間に起床することにしていた。
ベッドに半身を起こした彼は、自分が汗だくになっているのに気が付く。
酷い夢を見ていた。
近頃の夢はいつも変だが、今日のはまたいちだんと寝覚めが悪い内容だった。
えーっと、確か………………
あれ?思い出せない。
まあいい、どうせまたいつものエロ妄想だ。
彼はもう随分と長いこと、彼の部下、赤野燈子への恋に胸を痛めていた。
会社では自他も認めるプレイボーイ。
こと女性には絶対の自信を持つ彼が、なんと2年以上も手出しはおろか、想いを告げることすら出来ずにいる。
でも…
にしては…
チラッと下に視線をうつし、自分の状態を確認した彼は、おや?と首をかしげた。
って、
うぉいっ、何カッコ悪いことやってんだ!
気を取り直し、彼はパパンと己の頬を打つと、ベッドを飛び降りて洗面台へむかった。
そんなの……イヤだよ。
俺には心に決めたヒトが…
「う、う、うわああぁ…!!」
ジリリリリリ…
自分の絶叫に驚き、ガバッと起き上がったと同時に目覚まし時計が鳴り響いた。
午前5時。
大神秋人の朝は早い。
30歳になったのを機に始めたランニング。
そのため、彼は近頃、いつもこの時間に起床することにしていた。
ベッドに半身を起こした彼は、自分が汗だくになっているのに気が付く。
酷い夢を見ていた。
近頃の夢はいつも変だが、今日のはまたいちだんと寝覚めが悪い内容だった。
えーっと、確か………………
あれ?思い出せない。
まあいい、どうせまたいつものエロ妄想だ。
彼はもう随分と長いこと、彼の部下、赤野燈子への恋に胸を痛めていた。
会社では自他も認めるプレイボーイ。
こと女性には絶対の自信を持つ彼が、なんと2年以上も手出しはおろか、想いを告げることすら出来ずにいる。
でも…
にしては…
チラッと下に視線をうつし、自分の状態を確認した彼は、おや?と首をかしげた。
って、
うぉいっ、何カッコ悪いことやってんだ!
気を取り直し、彼はパパンと己の頬を打つと、ベッドを飛び降りて洗面台へむかった。