④オオカミさんのプロポーズ エリート課長の専決事項
「いいんだ、このまま…しよう」
「で、でも…」
 
 ためらう燈子の襟元に、彼はそっと手をかけた。
 シャツのボタンを外しにかかる…

「ま、待って!」
 彼女が慌ててその手を留める。

「何?」
 怪訝そうに尋ねた彼に、燈子は恥ずかしそうに下を向いて言い訳した。

「あの、えーっとですねえ…

 実は私、口ではエラソーなことは言うんですが。
 男の人とリアルにこういう展開になるのが、あまりに久しぶりすぎて。
 あの色々な準備が… 
 つまり下着とかも、凄くボロイくってですねえ」

 てっきり拒まれるのかと思った熊野は、思わず笑った。

「ハハ…そんなのいいよ、気にしない」
「だ、ダメですよ、熊野さんはよくっても、私にはヒジョーに重大な問題で…」
「いいんだ」

 待ちきれない熊野は、ボタンをはずし終わるやいなや、キャミソールをたくしあげた。

 いっしょくたに引き上げたスポーツブラから、大きめの乳房が溢れ落ちると、彼女は慌てて両手で庇う。
 熊野はごくっと唾を飲んだ。
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