先輩なんて大嫌い
1章
入学式
4月1日。西宮高校、入学式。
神崎花奈。私は今日から、高校生になります。
「ふぅ~、入学式長かったね!」
三月奈津。私の唯一無二の友達。
「そうだね。」
「じゃあ、入学祝にパーッとカラオケにでも行きますか!」
そういえば、放課後職員室に来いって担任に言われてたんだった。
何の用だろう。
「ごめん。今日はこれから用事があって行けない。」
「そうなんだ…じゃあ明日行こうよ!」
「うん。じゃあ、また明日ね。」
「うん!約束だよ!!」
奈津と別れて職員室に向かうと、途中で誰かに話しかけられた。
「ねぇ、君!連絡先教えてよ。」
それが先輩との衝撃的な出会いでした。
「……ナンパなら他所でやってください。」