高校デビュー



「あ、あの…。」


どうしよう!

何て言えば良いの!


「手紙、読んだ?」



「あ、はい。読みました。

そのお返事を………。」


うー…頑張れ、私!


「雄也と付き合ってんの?」


「え?」


予想外な発言。


「一緒に帰ってるし

あいつ莉々愛とか呼んでるし。」


「あー、付き合ってはないです。」


「蒼太は?」


「蒼太くんとも…

というか誰とも付き合ってません。」


「じゃあ俺とは付き合える?」


「……………ごめんなさい。」


「だよなー、わかってたけどさ。

もし付き合えるんなら

雄也と来たりしねーもんな。」


「……………ごめんなさい。」


「謝んなくて良いし。

ちなみに一目惚れ。」


「え、そうなの?」


「おう、まーな。

しかも騒いだりしねーしな。

松浦さんみたいなタイプって

けっこううるさかったりするじゃん。

それがないのがまたよかった。」


「そっか…。

ありがとう。」


「クラスメイトとして仲良くしてよ。」


「うん、もちろん!」


「………連絡先、聞いても良い?」


「うん、いーよ。」



私たちは連絡先を交換した。



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