高校デビュー
それなら私たちはご飯を食べてから
駅で別れた。のだけれど……
「………雄也、ごめんね?
一人だけ遅くなっちゃうね。」
「いーよ。」
彼はわざわざ私を家まで送ってくれると言った。
こんな田舎にナンパするやつなんていないのに。
冷たい…というか意地悪なときもあるけど
やっぱり優しい一面もあって
そのギャップにきゅんきゅんする。
そして私は無事家まで送られた。
「わざわざありがとね。」
「いーよ。
じゃあまた明日な。」
「うん、またね。」
そう言って雄也は帰っていった。
まだ笑顔は向けてくれないけど…
いつか私にもあの笑顔を向けてほしい。