高校デビュー



「え、俺?」


突然呼ばれて戸惑う雄也。


「あの、好きです。

もし付き合ってる人とかいなかったら

付き合ってください。」



え、告白!?

ここで!?


……………よかった、ここにいて。


「あー、俺好きなやついるから。」


………改めて聞くとショック。

今まではっきり聞いたことなかったし…

やっぱりいるんだぁ…。



「それでも…私のこと知ってほしくて…。」


うん、わかるよ。

私も諦められないもん。

雄也に好きな人がいても、ね。



「莉々愛、来て。」



えぇ!?バレてた!?



「早くしろよ。」


う…怖いよ。



仕方なく私は雄也に近づいた。



「こいつ、俺の彼女だから。

諦めて。」


……………また彼女役ですか。

3回目ですよ。

嘘とわかってても嬉しいんですけど。



「俺がここに来るって知ってたんなら

俺がこいつと毎日いるって知ってたんじゃねーの。


さっさと出てって。邪魔すんな。」


……………一段と怖い。



女の先輩は泣きながら出ていった。



< 157 / 249 >

この作品をシェア

pagetop