高校デビュー



「そろそろ帰るか。」


あれから雄也に怒られて本を読み

気がつけばいつもと同じ18時です。


「本、しまうんだろ?」



「うん、お願いします。」



なんだかすっかりいつも通り。



「さて、帰るぞ。」



雄也はそう言って私の手を握った。



「え…」


「彼女、だろ?」



そういう雄也の表情は

少しだけ微笑んでいた。




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