高校デビュー
それから佐伯さんはどこかにいった。
「……なんか、ご飯食べられるかも。」
「じゃあ今日はみんなでファミレスいこ!」
美咲の案に私たちは賛成した。
やっぱり私は多くは望まないよ。
みんながいればそれでいい。
私は幸せになるためにここに来たんだ。
「みんなだいすき。」
「あたしも。」
「やっぱさー、私高校デビューしてよかったよね?」
「だな。」
「そのためにここまで来てるわけだしな?」
「そのおかげで俺らは出会えたわけだし。」
「俺らがこんな風に思えるようになったのも
莉々愛のおかげじゃね?」
「だね。
莉々愛いなきゃ蒼太と隆典なんて
私、絶対友達にならなかったし。」
「美咲、相変わらずひどいよな。」
「だから、人は見た目じゃないってこと。
ね、莉々愛。」
「……………そっか、
そうだね!」