高校デビュー
「お前も本読むんだな。
しかもそんな難しそうな本。」
「…意外ですか?」
「あぁ。一見アホっぽいのにな。」
アホっぽいって…。
「まぁ静かにしてろよ。
ここは俺の場所なんだからな。」
…………俺のって。
しかも私そんなうるさくないし!
失礼な。
「…………わかりました。」
とりあえず怖いので返事をしておいた。
そして一ノ瀬くんは席についた。
レンタルカードをまだ持っていない私も
一ノ瀬くんから離れて席に座った。