高校デビュー
「莉々愛。」
……………え?
私が顔をあげると目の前には一ノ瀬くんがいた。
初めて近くで顔見るけど
…………すっごいかっこいい…。
黒髪に切れ長の目に綺麗な肌。
整った顔立ち。…………タイプかもしれない。
顔だけ。あ、あと身長も。
「もう8時だけど。」
8時…。
「え、うそ!
戻らないと。」
本に夢中になってて気づかなかった。
私が立ち上がると
一ノ瀬くんはさっさと図書館を出ていった。