高校デビュー
2
それから休み時間になれば
蒼太くんが私の席に来て話しかけてくる。
……………本を読む暇がない。
そして昼休み
「莉々愛~!昼一緒に食お~!」
……………また蒼太くんか…。
「悪いけど、莉々愛は私と食べるの。」
美咲…。
「行こ。」
美咲は私の腕を引っ張って教室を出た。
「莉々愛は人がよすぎ。
嫌なら断りなよ?」
「……バレてた?」
「顔が疲れてる。」
「嫌ではないんだけど
他の事がなにもできないから……
ちょっと困ってたの。
だからありがと。」
美咲がいてよかった…。
嫌われたくなくて私は断れない。
強く言えないんだ…。