高校デビュー
「あ、莉々愛~!
やっと戻ってきた~。」
教室に戻ると私の席に蒼太くんが座っていた。
「……あの、座れないんだけど…。」
「あ、ごめんね!」
蒼太くんはすぐにどいてくれて
美咲の席に座った。
「どこで食べてたの?」
「内緒。」
こられたら困るし。
「誰と?」
「美咲と美咲の彼氏と彼氏の友達。」
「俺も仲間入れてよ~。」
「蒼太くん、友達いるでしょ?
それに美咲の彼氏が嫌がると思うし。」
ごめん、雅人くん!
利用させてもらった!
「えー、俺とも食べようよー。」
と言われましても……
元地味子の私にとって、
派手で目立つ蒼太くんはなかなか…
ハードルが高いのです。