高校デビュー
「莉々愛、友達?」
うわ、最悪…。
一ノ瀬くんが戻ってきた。
「莉々愛?」
何も言わない私を不思議に思って
一ノ瀬くんが顔を覗き込んできた。
「え、彼氏!?」
「ちょーイケメン!」
「まじかよ!」
目の前では一ノ瀬くんを見て騒ぐ3人組…。
「あたしたち松浦の友達ですぅ~。」
「松浦、紹介してよー!」
……………図々しい。
友達でもないくせに。
「……………俺お前らみたいなやつ嫌いだから。
紹介とかマジで無理。」
……………!
なにを言い出すの、この人は!
「莉々愛、行くぞ。」
そう言って私の腕を掴んで歩き出した。