(完)年下男子に惚れました
「ねえ、もしも、もしもさ、その人に彼氏がいたとしたら、お兄ちゃんは告白した?」



あー、もう馬鹿みたい。



何でこんな質問してるんだろ。



そう思って、そっと息を吐く。



「奪うよ。」



俯いた私の耳にそんな言葉が飛び込んできて慌てて顔を上げる。



お兄ちゃんはニヤッと不敵な笑みを浮かべたまま続けた。




「たとえ、あいつに彼氏がいても振り向かせる。俺は誰にも負けないくらいあいつのことが好きだっていう自信があるから。」



ほんの少しも迷いのない瞳にドキッとする。



そして、その言葉がストンと心に落ちてくる。



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