(完)年下男子に惚れました
ふいにずっと黙っている瑠衣に目をやる。



「瑠衣…。」



そっと声をかけると、瑠衣は堰を切ったように声を荒げて話し始めた。



「うちらのこと信用してくれてなかったの?」



「そんなことない!」



「馬鹿じゃないの!どうして1人で抱え込むの!うちらは友達なんだから、あんたの悲しみとかも一緒に背負ってあげたい!あんたが泣いてる時は一緒に泣いてあげたいよ!」



気づけば、瑠衣は顔をグシャグシャにして泣いていた。



「こんな風に思える友達はあんたら以外いないんだからね…!」



どうして相談しなかったんだろう。



みんな私のことをずっと心配していてくれたのに。



「ごめんねえええーーっ!!」



力強く3人を抱きしめて枯れたはずの涙がまた溢れ出てきた。



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